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ハント症候群や外傷などにより、高度の顔面神経障害による麻痺をきたした場合、その回復過程において病的共同運動や顔面拘縮などの後遺症が少なからず生じます。なかでも病的共同運動は、食事時など口を動かす際に瞼が閉じる不随意的な異常運動で、顔面神経再生時に過誤支配、すなわちもともと支配していた表情筋と異なる表情筋に顔面神経が迷入再生して発症するため、一度発症すると自然治癒することはなく難治性であることが知られています。
病的共同運動や顔面拘縮に対して現在行われている主な治療法として、ボツリヌス毒素局注療法や表情筋部分切除術などが挙げられます。前者は顔にメスを入れずに行える効果的な治療ですが、3~4か月に1回の頻度で治療を繰り返す必要があり、後者は切除に伴う傷あとや凹みなどの問題を有しています。
近年、病的共同運動に対する外科的治療として選択的神経切断術が注目されています。本術式は片側性顔面けいれんに対する外科的治療としてColemanらにより1937年に初めて報告されました。顔面神経麻痺後遺症に対して初めて選択的神経切断術が報告されたのは2013年(Hohmanら)で、これは主に瞼を閉じる筋肉である眼輪筋の病的共同運動に対して選択的に神経切断を行うものでしたが、2019年Azizzadehらは、笑いの対抗筋である表情筋を支配している顔面神経分枝を選択的に切断することにより、口角挙上に対する制限が緩和されることで、動的な効果が得られたとしています。しかしながら、末梢側での切断のため、残存している神経から迷入再生の可能性もあり、長期的な軽減効果が持続するか否かについてはまだ分かっていません。
今回われわれが考案した術式は、従来の術式と異なり、解剖学的にネットワークが発達した顔面神経頬筋枝と頬骨枝の太い分枝を選択的に切除するものであり、病的共同運動および顔面拘縮の即時的かつ長期的な緩和効果が期待される方法です。想定される有害事象としては、閉瞼障害や口唇閉鎖不全、口角挙上不全など神経切断に伴う麻痺症状の増悪が挙げられますが、術中に神経刺激装置を併用することにより、麻痺の悪化を最小限にとどめることが可能になりました。さらに、もともと表情筋機能が比較的良好に保たれている症例においては、神経切断に伴う筋力低下を予防し、さらなる筋力増強を図る目的で他の運動神経との神経縫合を併用したり、2期的に遊離筋肉移植による表情筋再建術を行うことも可能です。現時点ではまだ研究的側面のある本法ですが、会話や食事の際に瞼が閉じてしまう高度の病的共同運動の症状があり、日常生活にも支障をきたしているである方には有用であることから、今後さらなる発展性が期待される方法と考えています。
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